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2019年10月16日 (水)

QGISで海岸線を描画する(GMTのpscoast的なこと)

  題名の通りなのですが、QGISで海岸線を描いてみます。

GMTでいうとpscoast的なことをします。

 

*はじめに

(0-1)QGIS のインストール

まず qgis を web からダウンロードし、インストールします。

アドレスはこちらhttps://www.qgis.org/ja/site/forusers/download.html

長期安定版 (2020/6現在 Ver3.10) を選択してください。

 

(0-2)海岸線のデータについて

国内データでしたら、

たとえば国土交通省のGISサイトから

http://nlftp.mlit.go.jp/index.html

国土数値情報ダウンロードサービスへ入って

http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/index.html

海岸線データのダウンロードコーナーへ入ると

http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-C23.html

入手可能です。今回は全世界のデータを使うので別サイトから行きます。

 

*海岸線を描こう

(1)海岸線データの入手(2)QGISで海岸線を描いてみる

の順に進めます。

 

(1)海岸線データの入手

全世界データの海岸線を探したところ、OpenStreetMapプロジェクトの派生で

海岸データを抽出してくれているサイトがありました。

https://osmdata.openstreetmap.de/

上のサイトからcoastlineコーナーへ入ると

https://osmdata.openstreetmap.de/data/coastlines.html

shapefile形式(QGISでいうところのベクタ形式)でダウンロードできます。

投影図法がWGS84かメルカトル図法かを選ぶことができますが、

WGS84が便利だと思います。QGIS内で「再投影」という機能を

使うと相互変換可能ですので、あまり気にしないで大丈夫です。

数100メガバイトありますので、ご注意ください。ZIP形式ですので

解凍して、すべてのファイルを一緒のフォルダに保存しておきます。

 

(2)QGISで海岸線を描いてみる

(2-1)保存したcoastlineデータをベクタとして取り込む

「レイヤ」→「レイヤの追加」→「ベクタレイヤの追加」と進みます。

01 

出てきた画面の「ソース」で、先ほど保存した海岸線データを選択します

拡張子は.shpです。ダウンロード時にファイル名を変えていなかったらline.shpだと思います。

選択したら「追加」をクリック

02selectrev

(2-2)表示を見ます

画面に戻ると、こんな具合に海岸線が表示されていると思います。

03window

(2-3)測地系を確認する

今回(1)でWGS84をダウンロードしましたが、その測地系を確認してみます。

画面左側のレイヤーエリアの、現在表示しているレイヤの箇所で右クリックして

プロパティを選択

04proper

出てきた画面で「CRS」のところに情報が載っています。

今回のファイルは、「EPSG:4326 - WGS 84 - 地理学 」となっています。

基本的はこのように、ダウンロードしたファイルセット内に測地系の情報が書き込まれていて

QGISに取り込んだ際に自動的に読み込まれます。

05kakunin

(2-4)投影方法を変えてみる(メルカトル図法を試してみる)

(1)のところで、メルカトル図法と相互変換できます、と記載しましたので

そちらの操作を試してみます。

画面左側レイヤーのところで、海岸線データを選択した状態で

「ベクタ」→「データ管理ツール」→「レイヤの再投影」と進みます。

06_1warp

出てきた画面で「変換先CRS」の右側になるボタン(CRSの選択)をクリックします

07crschoice

出てきた画面の上側の「フィルター」欄に[3857]と、おまじないを打ち込むと

世界の座標参照系欄にMercator WGS84 Pseudo-Mercator EPSG:3857

がでてくると思いますので、そちらを選択して「OK」をクリック

08choice

戻った画面の「変換先CRS」に先ほど選んだEPSG:3857 WGS84 Pseude-Mercator

が入っていることを確認してから「実行」をクリック

09kakunin

「実行」の上のバーが作業の進行とともに伸びて行って、1分ぐらいすると

完了します。完了すると画面左側レイヤーのところに

「再投影された」というレイヤーができています。

10exchange

このレイヤーのところで、もともとあったレイヤー(ここではline)のチェックボックスを外して

「再投影された」レイヤーのチェックだけのコスト、メルカトル図法の図が出てきます。

12check

少し上の、変換先のCRSを変更することで、いろいろな投影方法にすることができます。

検索でつかったおまじないの数字はEPSGコードといわれるものです。

使っているうちに、いろいろ出てくるとおもいますが、

4326ぐらいがよく出てきます。詳しくは検索してく調べてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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